自己血貯血

転院翌日の9月25日には、自己血の貯血MRI検査を行いました。

大量の出血が予想される前置胎盤は、あらかじめ自分の血を貯めておいて、手術の時に優先的にその血を戻すことが多いようです。
もちろん足りなかった時のため、自己血以外にも通常の輸血もたっぷり準備すると言われました。

自己血のメリットとしては、以下の二つが挙げられるとのこと。

1.感染症のリスクを下げる
他人の血を輸血することによって、エイズB型肝炎C型肝炎などに感染することがあります。
現在の日本では使用する輸血全てに滅菌処理(?)を行っているのでほとんどないとのことですが、それでも可能性はゼロではありません。(以前ニュースにもなりましたね)
よって、輸血した場合は3ヶ月後に検診を受けるよう言われました。
ちなみに、この感染症に関するリスクについては同意書を書かされます。同意…したくはないけど、書かないと手術が受けられません。

2.アレルギー反応のリスクを下げる
同じ血液型の血でも、他人の血に対してアレルギー反応を示すことがあるそうです。そのためなるべく自己血を使った方がよいとのこと。
ただ、通常の輸血の場合は患者の血と輸血用の血を混ぜてみてアレルギー反応を起こさないかスクリーニングを行い、問題が無いもののみ使用するそうです。

これらのことから手術まで時間に余裕がある時には自己血貯血が勧められるようです。

さて私の場合ですが、当日の朝に採血を行い貧血の値を確認しました。貧血だと血を抜くことはできません。
幸いにも問題は無く、400mlの血を採ることになりました。これは通常の献血の量と同じだそうです。

午後になり、車椅子で貯血のための部屋へ向かいます。中に入ると、一人用のリクライニングソファのようなものがあり、テレビが備え付けられていました。
ソファに座ると名前を確認され、血を貯めるためのパックに直筆で名前を書くよう指示されます。
お腹にモニターをつけ、一番楽な角度にソファを倒してもらうと、先生がやってきて準備を始めました。

いつもの注射や採血の時のアルコール消毒とは違う、色のついた消毒液を肘の内側の広範囲に丁寧に塗っていきます。
太めの針(実際には怖くて見れなかった)を刺し、2mmほどのパイプを通して足元のパックに血を貯めていきます。
およそ10分くらいでしょうか?
テレビを見ていたので案外あっという間に400mlの採取は終わりました。

心配していたほど具合も悪くならずほっとしていると、今度はその針を通して水分補給の点滴が始まりました。(ラクテックと表示がありました)
500mlを1時間ほどかけて体内に入れ、針を抜くと貯血は終わりです。
翌日からは朝晩鉄剤を飲んでいます。

その後夕方にMRIをしてだいたいの検査は終了しました。

ところが翌日から、とにかく疲れやすく、頻繁に眠気が襲ってきました。
具合が悪いわけでは無いけれど、何もする気が起きないのです。
今はだいぶ回復しましたが、血を抜いたせいだったのかなと思っています。

そして今日は2回目の貯血
あまりやりすぎて術前に貧血になっても困るので、おそらくこれで最後だろうと言われています。
また数日ぐったりするのかなー…。

輸血はなんとか自己血800mlだけで済みますように。