病院の食事

病院食って一般的に評判悪いですよね。

THE 給食って感じで、質素というか素っ気ないというイメージなのかもしれません。


しかし私はそれほどグルメではないので、病院食でも毎回美味しく完食しています(失礼)。

少し味が薄いかな、などと思うこともありますが、逆に「なにこれ美味しい!」と驚いたり、こんな調理法や食材の組み合わせがあるのかと感心したりすることも多々あります。


一番衝撃だったのは、ヒジキを枝豆や玉ねぎと合わせて洋風ドレッシングで和えたサラダ。

ヒジキ=和風の味付けだと決めつけていたので、目からウロコでした。

家に帰ったら作ってみたいです。


今の病院はメニューが朝昼晩ともに2種類から選べて、あらかじめ5日間分の希望をまとめて提出します。

1食あたり550〜750Kcalで、1日で2000Kcal前後の摂取量。

妊娠後期の女性はだいだい1日あたり2500Kcal摂取が望ましいとのことで、誘惑に負けてお菓子を食べてしまっても、充分この範囲に収まります。

(しかし病院食に慣れてしまうと市販の食べ物のカロリーにおののきますね。ドーナツ一つで250Kcalとか…)


私は食べづわりだったこともあり妊娠後の体重増が激しく、1ヶ月で1kgは当たり前、多い時には3kgも増えてしまって先生に注意されていたのですが、入院してからは2ヶ月弱の間まだ1kgも変化していません。

まったく動かずにいるので筋肉が落ちていることもあるのだろうとは思います。でもお腹の子はスクスク育っているのに私自身の体重が変わらないのはやっぱりヘルシーな食事のおかげなんでしょうね。

このままいけば、妊娠前+10kg程度で済むのではないかと期待しています。

(一人目の時は+13kgでした)


最近はお腹が大きくなってきて、すぐに満腹を感じてしまうのですが、バランスよく食べてしっかり栄養を送ってあげたいです。



でも…退院したらカップ焼きそばが食べたーいっ!(笑)

家族の協力

入院してから50日以上経ちました。
その間、本当に家族に助けられています。

私は安静を命じられているだけなので、言ってしまえばカラダは楽なんです。
点滴も最初の数日で外れたし、トイレもシャワーも自由だし、申し出れば病院の売店へ行くことも許可されているし。
(さすがに30日の出血以降は行っていません)
大変なのは2歳の息子を含む家族の方です。

まずはそれぞれの両親。

入院当日に私の母は新潟から東京へ駆けつけてくれ、7月いっぱい家に泊まり込んで家事や息子の世話を引き受けてくれました。昼間にはちょくちょく私の面会にも来てくれました。
仕事があるので8月には一度戻りましたが、9月末で退職予定だったものを1ヶ月繰り上げ、また9月から手伝いに来てくれることになっています。
父もそんな母を快く送り出してくれ、私の身を案じ出産まで入院していた方がいいと言ってくれているようです。

ダンナの両親には、すぐ退院できれば言うつもりはありませんでした。でも入院日数が長くなるにつれ、さすがに報告しないわけにもいかず連絡。
私の両親に比べ高齢なので、お手伝いに来てもらうことはこちらから遠慮しましたが、すごく気にかけてもらって頻繁にダンナに連絡をくれているみたいです。

ダンナは私の入院後すぐに時短勤務を申請し、8月から息子の保育園の送り迎えをしてくれています。
一ヶ月間息子と二人きり、仕事して、家事もして、息子の世話もして…。想像するだけで大変だろうなぁとこちらも心が痛みます。
実際、一度心が折れかけて、平日に休みを取り私に会いに来たこともありました。愚痴やたわいもない話をするうちにだいぶスッキリしたようで、元気を取り戻して帰っていきましたが、本当に頭が上がりません。
私だって息子と一ヶ月二人きりだったら疲れ果ててしまいそうだもの。
あと数日で母がまた助っ人に来てくれるので、それまで乗り切ってほしいです。

そして、最愛の息子。
この1ヶ月半でとても成長しました。
申し訳なくなるくらい良い子でいてくれるようです。

入院当日は会えませんでしたが、翌日に再度面会にきてくれ、車椅子で病棟外にまで会いに行きました。
しきりに「ママ、血ぃでたね。おなかいたい?」と聞いてくれて、こんなに人への心配を口に出してくれる子だったかな?と驚きました。
最初の数日は家でママを呼ぶことがあったようですが、次第にそれも落ち着いてきたとのこと。
保育園でも少し甘えん坊になったけれど、ぐずったり駄々をこねたりすることもなく元気に過ごしているようです。
持病の薬も前よりも嫌がらずに飲み、体調も崩すことなくこの夏を乗り切りました。
最近はものすごくパパっ子になっているとのことで、私が帰った時に愛情を取り戻せるか焦っています。
二人目が生まれても、がんばってくれた息子にいっぱい愛情をかけて大好きだよを伝えたいと思います。

みんな、本当にありがとう!


四度目の出血

8/30未明、四度目の不正出血がありました。

(またも生々しい話なので以下閲覧ご注意ください)

3時半ごろ、ちょうど半分目が覚めてウトウトしながら、トイレに行こうかなどと考えていたときのことでした。
何かがちょろっと漏れる感覚。
はっとして飛び起きました。
これは尿漏れではない、絶対に膣から出た。しかもおりものにしては量が多くてさらっとしてる気がする…。
破水?出血?という嫌な予感と、考えすぎかもという楽観的な気持ちが入り混じったままトイレへ向かいました。

個室に入りズボンを下ろすと、下着に真っ赤な血が染み付いていました。「ちょっと漏れた」という自分の感覚に反して、結構な量です。

ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ。

焦りでそれ以外考えられない状態で、腰を下ろしてから迷いました。
用を足してもいいのだろうか、と。
このまま用を足せば、絶対にもっと大量の血が出てくるに違いない。
一回目の出血で経験済みだったので、便座に座ったままぐるぐる考え込んでしまいました。
緊急帝王切開の文字が頭をよぎります。それどころか、ここでいきなり赤ん坊が出てきてしまうのではないかという、あり得ない不安にも襲われました。

しかしこのまま尿意を我慢していてるわけにもいかないので、意を決して用を足しました。
案の定、便器の中は鮮血で真っ赤に。
個室内のナースコールを押すと、ズボンを履いて待ちます。
すぐに看護師さんが現れ、出血量を見ると車椅子を持ってきて私を乗せ、処置室へ直行しました。

診察台の上で待っていると、初めて見る女性の医師が入ってきました。出血時の状況や現在血が流れている感覚はあるかと聞かれて答えていると、看護師さんが誰かとPHSで話しているのが聞こえました。

「プレビア(前置胎盤)のナオさん、出血しました」

プレビアってコウノドリ(マンガ)にも出てきたなぁ。本当に使う単語なんだなぁと、ぼんやり場違いなことを思ってしまいました。

電話のあとにいつも診てくれている先生が遅れて入ってきました。
そのときの安堵感といったらなかったです。
失礼だけど、緊急時に一度もあったことのない先生でやっぱり不安だったんです。

先生方は経膣エコーをじっくり見ながらあれこれ話し合っていましたが、やがて私に向かって言いました。

「現在は出血が止まっているようなので大丈夫です。この後モニターをつけて赤ちゃんとお腹の張りをチェックします」

とりあえず、今すぐの手術はなさそうだと分かりほっと一安心。
部屋に戻りNSTの器具をつけてもらいました。
モニターの結果も問題はなく、これまでと同様に自力でトイレにも行ってOKとの許可をもらい、今に至ります。

今回の出血は今までで一番量が多かったのでかなり怖かったのですが、先生曰く溜まっていた血が出てきたのだろうとのことでした。
前触れもなく出血するというのは本当でしたね。寝ていたこともあってか張りも全く感じなかったし。

前置胎盤は二度目の出血は止まらず大量になると聞いていたので、この程度で済んでラッキーなのでしょうが、心臓に悪いことこの上ない…。

今日は精神的にもぐったりだし、なんとなく腰が重くてだるいので、ずっと横になっていようと思います。

お腹の子が今日も元気に動き回っているのが何よりの救いです。


妊娠糖尿病の検査

8月の中旬、入院中の病院にて妊娠糖尿病の検査をしました。

というのも、お腹の子が少し大きめで24週で推定900g超、28週で1600g近いと言われたのです。
標準的には24週だと550〜750g、28週の赤ちゃんは1000〜1300gとのことなので、確かに大きい。

お腹の中で巨大化する原因の一つに妊娠糖尿病があり、ほっておけば赤ちゃんが大きくなりすぎて母子共に負担がかかることがあるそうです。
なので検査で妊娠糖尿病と診断されれば、食事療法やインスリン注射などで改善をはかります。

実は一人目の時にも胎児が大きめと言われて同様に検査を受けているので、私の体質的に大きく育ちやすいのかもしれません。

検査は食後2〜3時間経った頃に、気の抜けたサイダーのような糖水を飲み1時間後に採血をして血糖値を調べるというものでした。

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一人目妊娠の時の検査は、糖水を飲む前→1時間後→2時間後の計3回も採血しなくてはならなかったので、1回の採血で済んだことに驚き。
何はともあれ、針で刺される回数は少ないに越したことはありませんね。

結果は陰性。
胎児が大きいのは個体差の範囲内でしょう、とのことでした。
よかった。

ちなみに昨日の30週でのエコーでは推定1800gでした。
やっぱりちょっと大きい…(^_^;)

今回は経膣分娩ではないし、小さいよりいいかなと思うことにしています。

今後の方針

妊娠初期の微量の出血を除くと、これまでに計3回の出血を起こしています。

1回目は7月11日、入院のきっかけになった警告出血です。

2回目は8月6日の水曜日、朝トイレで少量の鮮血が出ました。
それまで続いていた茶色のおりものがようやく落ち着き、週明けに退院できるかもという矢先の出来事で、結局退院は白紙になりました。

3回目は8月15日土曜日でした。
実はこの日、退院が決まっていたのです。臨時で息子を保育園に預かってもらい、ダンナが迎えに来てくれました。
会計も無事終わり、荷物をまとめてナースステーションに挨拶して1階に降りたところでまた出血。
30分も経たずに病棟へ舞い戻ったのでした。

3回目はさすがに泣きましたね。
ダンナにしがみついては泣き、見回りに来た看護師さんの優しい言葉に泣き。
その後、一度も退院の話は出ていません。

入院当初は30週までに胎盤が動く可能性も視野に入れ、出血が治れば退院して、元々通っていたクリニックに戻れることになっていました。
ところがMRIの結果、子宮口をがっちり塞ぐ全前置胎盤だと判明し、クリニックでの出産は不可能に。
お腹の子が34週になるまでは、NICUのある現在の病院にかかり、34週を越えたら、自宅に近い系列の病院へ転院することになりました。

3回目の出血以降も、34週での転院という方針に変更はないようですが、一度退院となるのか、それとも病院から病院へ移って入院継続となるのかはまだはっきりしていません。
出産時の大量出血に備え、そろそろ自己血の貯蔵もしていくという話も出ていて、ますます今後は不透明です。

とりあえず、出産まで入院する覚悟はできました。
初めは一日でも早く帰りたい、何もできなくても家に帰ればダンナと息子の心労を軽くしてあげられるんじゃないかと思っていました。
しかしこんな状態で家に戻っても心配をかけるだけです。
ダンナも、私が一人で家にいるときに何かあると大変だから、出産まで入院してる方が安心できると言ってくれました。

あとは先生の判断にお任せして、どーんと構えていようと思います。

あとから振り返って、「あのときは大変だったね〜」と笑いあえますように。
安静第一で乗り切ります!

健康保険限度額認定証のトラブル2

午後の方が空いているというアドバイスに従い14時ごろに行きましたが、それでも入退院受付は順番待ちの人でいっぱいでした。

幸いにも支払い待ちは3人だったので、番号札を受け取って15分くらいで会計窓口に呼ばれました。


持参した請求書と限度額認定証を提示しクレジット払いの希望を伝えると、受付の女性スタッフは淡々と言い放ちました。


「もうレセプトが終わっているので、この認定証が使えるのは8月分からですね」


「え?」


よく理解できない私の返事に対し、さらに続けます。


「書類を出していただくのが遅かったので、7月分はこの額面(30万円)でお支払いいただきます」


本当にこんな言い方をされました。

出すのが遅いって…尋ねたのにきちんと回答しなかったのはそっちじゃないか!と怒りが湧き上がります。


「でも、認定証が届いた時にどうすればいいのか聞いたのに返事がもらえなかったんです。請求書を受け取って改めて聞いたら、ここに一緒に持っていけばいいと言われたんですけど」


必死に反論しても、相手は涼しい顔。


「そうですか。申し訳ありませんが、もう計算が終わっているので8月からの適用になるんですよね。申請すれば後からお金は返ってきますよ」


知ってるよ!でもそれが嫌だから、わざわざ限度額認定証を発行してもらったんじゃないの!

と言いたかったけれど、彼女には計算しなおす権限などないだろうし、このまま言い合っても平行線だなと思いました。


「じゃあまた後日来ます…」


とだけ言って席を立ちました。

30万もの額だとクレジットカードの限度額を超えてしまうし、かといってATMまで行ってまた戻ってくる元気はありませんでした。

一応「今回のことは病棟にも伝えておきます。申し訳ありませんでした」と謝ってもらったけど、なんの慰めにもなりませんでした。

だって顔の筋肉ひとつ動かさずに言うんだもの。


とりあえず病室に帰ってきたものの、抑えていた怒りがふつふつと再燃してきました。

30万円払うのは仕方ないにしても、この気持ちは伝えよう!と(ここで初めて)事務の人を呼んでもらいました。


若い女性スタッフが現れると、今までの経緯を伝えました。

彼女にはすべて初耳だったようで、(じゃあ看護師さんは誰に確認していたのか?)とても申し訳なさそうに丁寧に謝ってくれました。

なるべく冷静に話したつもりでしたが、怖い顔をしていたのかもしれません。


すると彼女に会計はもう済んでしまったかと聞かれました。

あれ、ひょっとして今からでも請求額の変更が可能なのかなと期待しながらNOと答えると、


「すでにデータを保険会社に送ってしまっているので難しいかもしれませんが、今から訂正できるか確認してみます」


とのこと。

ぜひ、とお願いして、事務さんが戻るのを待ちながら、会計窓口のスタッフことを思い出していました。

あの人もこれくらい親身になってくれたらこんなに腹が立たなかったのになぁ…。


もうこの時点でだいぶ怒りはおさまっていたのですが、しばらくして戻ってきたスタッフさんの「変更可能になりました」の一言で、すっかり機嫌がよくなったのでした。


そうして無事、7月の請求額は30万円→8万円になりました。

よかったー!


ちなみに今回は事情を汲んでもらい特別に…とのことだったので、同じ状況でも全てが同じ対処をしてもらえるとは限りません。

限度額認定証を入手したらすぐに、いつまでにどこへ提出すべきかを確認することをおすすめします。


私も請求書を訂正してもらう際、8月分からも適用してもらうよう「事務スタッフ」さんにしっかりお願いしておきました。


書類関係については、次からは必ず事務さんに確認しようと思います。


書きながら思い出して、かなり熱くなってしまいました。

お付き合いいただいてありがとうございました。





健康保険限度額認定証のトラブル1

大きな病院に入院して実感したことが二つあります。


1.疑問は解決するまで何度でも聞くこと


医師や看護師、スタッフさんたちは基本的に忙しいです。

しかも入れ替わり立ち替わりやってくるので、質問した人がなかなか戻ってこともあります。

「確認しますね〜」と言われたまま放置されたことが何度あったことか…。その人がなかなか現れないのであれば別の人を捕まえて、「さっき質問したんですけど」と回答を促すくらいしたほうがいいと思います。(しつこすぎてもダメでしょうが…)



2.会計や書類の手続き等は必ず事務のスタッフさんに直接聞くこと


看護師さんやお医者さんはプロです。患者から見れば、頼もしくてなんでも知っているかのように見えると思います。

でもそれは医療的観点からであって、入退院の手続きや会計の際に必要なこと、法律や制度について詳しいわけではないのです。

私はそれで痛い目にあいかけて、今後は注意しなければと肝に銘じました。


以下は、その時のことです。



入院して数日。

気持ちが落ち着くと、自分とお腹の赤ちゃん以外の様々なことが心配になってきました。

息子のこと、会社のこと、お金のこと。

息子のことはダンナと母に負担をかけることはわかりきっていましたから、せめてお金の手続きは自分でやろうと決心しました。


まず、会社の健康保険組合に「健康保険限度額認定証」を発行するように依頼しました。


元々健康保険に加入していれば、私の世代は医療費の自己負担は3割で済みます。

しかし長期入院や手術などで医療費が高額になった場合には、さらに支払ったお金の一部が返ってくるのです。

(どのくらい戻ってくるかは支払った額や収入などによって違います)

しかし、いくら後から返金されるといっても高額の医療費を支払うのはかなり痛い…。

そこで使えるのが「健康保険限度額認定証」です。

これをあらかじめ医療機関に提示することで、元々の支払額を抑えることができます。

これはぜひ活用したい制度!


上司を通して健保へ申請すると、一週間も経たないうちに自宅に届いたので、母に病院へ届けてもらいました。

早速看護師さんに、もう提出したほうがいいのか質問します。

すると「今日は事務スタッフが不在なので明日確認しますね」との返事。

看護師さんではわからないのか…と思いながら翌日まで待つことにしました。

翌日また別の看護師さんに聞くと、「では後で事務スタッフに来てもらいますね」と言われ…そのまま事務スタッフの方が来ることはありませんでした。

(ここで再度確認すればよかったのですが、他のことにも気を取られて失念していました)


そうして半月後、8月に入って数日経った頃に看護師長さんがベッドに来て、7月分の請求書を置いていきました。

その額、30万円弱。

やっぱりものすごくお金がかかるなぁと恐ろしく感じながら、限度額認定証のことを思い出しました。

そこで次に来た看護師さんに尋ねます。(いい加減事務スタッフ本人を呼べばいいのに…)

限度額認定証をどうすればいいのか?と。


看護師さんは「事務に確認してきます」とベッドを離れ、しばらくして戻ってくるとこう言いました。

「請求書とその認定証を持っていけば入退院受付で支払いができるそうです」


支払いは一週間以内に行う必要があったので、医師に許可をとり、その日の午後に自分で支払いにいくことにしました。


長くなってきたので、次回に続きます。